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システム開発の外注で失敗しないために|開発会社の選び方5つのポイント

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鶴田 篤広

代表取締役

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更新日:

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システム開発の外注で失敗しないために|開発会社の選び方5つのポイント - システム開発の外注で失敗する確率は約5割。見積もりの読み方、準委任と請負の違い、開発会社選びのチェッ...

こんなお悩みはありませんか?

  • 「システム開発を外注したいけど、どの会社に頼めばいいのか分からない」
  • 「見積もりを3社から取ったけど、金額がバラバラで判断できない」
  • 「以前、外注で失敗した経験があり、次は絶対に失敗したくない」
  • 「社内にITに詳しい人がいなくて、開発会社の言いなりになりそうで不安」

こうした悩みは、システム開発の外注を初めて検討する方に限らず、過去に苦い経験をお持ちの方にも共通するものです。

実際、日経コンピュータが2018年に実施した調査(1,745件のプロジェクトを分析)では、スケジュール・コスト・満足度の3条件を満たした「成功」プロジェクトはわずか52.8%。つまり約半数のプロジェクトが何らかの形で失敗しているのです。また、IPAのソフトウェア開発分析データ集2022でも、品質・コスト・納期(QCD)すべてを達成できたプロジェクトは71.3%にとどまっています。

「失敗」は決して珍しいことではなく、開発会社の選び方で結果が大きく変わるのが現実です。

この記事では、受託開発の現場で数多くのプロジェクトに関わってきた経験をもとに、システム開発の外注で失敗しないための5つのポイントを整理してお伝えします。

1. 「何を作りたいか」を明確にする前に相談してOK

よくある誤解

「要件定義書がないと相談できない」「RFP(提案依頼書)を作らないといけない」と思っている方が多くいらっしゃいます。しかし、これは大きな誤解です。

むしろ、要件が固まりきった状態で初めて開発会社に相談するのは、リスクが高いのです。もしRFPを作成して複数社に提案を依頼したい場合は、以下の記事でテンプレート付きの書き方を解説しています。

RFP(提案依頼書)の書き方|テンプレート付き実践ガイド

RFP(提案依頼書)の書き方|テンプレート付き実践ガイド

システム開発のRFP(提案依頼書)の書き方を、テンプレート付きで解説。ITに詳しくない方でも使える実践的な構成と、よくある失敗パターンの回避策を紹介します。初めてのRFP作成でも安心のガイド。

なぜなら、「こういうシステムが欲しい」という要望の裏には、本当に解決すべきビジネス課題が隠れていることが多いからです。たとえば「顧客管理システムが欲しい」というご要望をよくよく聞くと、実は「営業チームの引き継ぎがうまくいっていない」という課題が根本にあり、システムよりも業務フロー自体の見直しが先、というケースは珍しくありません。

良い開発会社の見分け方

良い開発会社は、要件が曖昧な段階からこそ、積極的に対話してくれます。具体的には:

  • 「なぜそれが必要なのか」を聞いてくれる。 「何を作るか」だけでなく「なぜ作るのか」から入る会社は、ビジネス課題を本気で理解しようとしています。
  • 代替案を提案してくれる。 「それなら既存のSaaSで十分かもしれません」と正直に言える会社は信頼できます。自社の受注よりもお客様の最適解を優先している姿勢の表れです。
  • 初回の相談が無料である。 お互いの相性を確認する場に費用を請求する会社は、パートナーシップよりも商売を優先している可能性があります。

逆に危険なのは、「仕様書を出してくれたら見積もります」と言うだけの会社です。要件整理の段階から伴走してくれない会社は、開発開始後も「仕様に書いてないから対応できません」となりがちです。

2. 見積もりの読み方を知る

見積もりは「金額」より「前提条件」を見る

3社から見積もりを取ると、金額が100万〜500万と大きく開くことがあります。これは見積もりの精度や前提条件が各社で異なるためで、単純に金額だけで比較するのは危険です。

たとえば、以下のような違いが金額に影響します:

見積もりの前提 A社(150万) B社(350万)
画面デザイン テンプレート利用 オリジナルデザイン
スマホ対応 含まない レスポンシブ対応
テスト工程 最低限 結合・システムテスト込み
リリース後の保守 別途見積もり 3ヶ月間の無料保守付き
仕様変更対応 都度追加費用 軽微な変更は含む

A社の150万が安いように見えますが、スマホ対応やテスト、保守を加えると最終的にB社より高くつくことがあります。

確認すべき5つのポイント

見積もりを受け取ったら、以下の項目を必ず確認してください:

  1. 作業範囲(スコープ): 何が含まれていて、何が含まれていないか。特に「設計」「テスト」「デプロイ(本番公開)」「マニュアル作成」が含まれているかは重要です。
  2. 追加費用の発生条件: 「仕様変更が〇回まで無料」のような条件があるか。条件が明示されていない場合は、開発中に費用が膨らむリスクがあります。
  3. スケジュール: 開発開始から納品までの期間。中小規模のWebシステムであれば2〜4ヶ月、大規模になると6ヶ月〜1年以上が一般的です(案件の複雑さにより大きく変動します)。
  4. 支払い条件: 着手金・中間金・完了金の割合。「着手30%・中間30%・完了40%」や「月額精算」などが見られます(会社により異なります)。全額前払いを求める会社には注意が必要です。
  5. 保守・運用体制: リリース後のバグ修正や問い合わせ対応の体制。システムは作って終わりではなく、運用してからが本番です。

相場感の目安

あくまで目安ですが、代表的なシステムの開発費用感をお伝えします。以下は受託開発の現場経験および発注ナビ等の公開情報をもとにした概算です:

システムの種類 概算費用(税別) 期間目安
コーポレートサイト(CMS付き) 50万〜150万 1〜2ヶ月
業務管理ツール(社内向け) 200万〜500万 2〜4ヶ月
会員制Webサービス 300万〜800万 3〜6ヶ月
ECサイト(独自機能あり) 300万〜1,000万 3〜6ヶ月
基幹業務システム 500万〜数千万 6ヶ月〜1年以上

これらはあくまで参考値です。同じ「業務管理ツール」でも、機能の複雑さや既存システムとの連携有無で大きく変わります。重要なのは金額の安さではなく、投資に見合う価値が得られるかです。

なお、見積もりの金額差がなぜ生まれるのか、費用の内訳をどう読み解くかについて、より詳しく解説した記事もあります。

システム開発の費用はなぜ会社ごとに違う?|見積もり比較で損しないための基礎知識

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システム開発の見積もりが会社によって3〜5倍違うのはなぜ?費用の内訳、人月単価の相場、安い会社に頼むリスク、正しいコスト削減方法まで、受託開発の現場経験をもとに経営者向けに解説。見積書の読み方から比較のコツまで、実務に即した内容です。

3. 契約形態の違いを理解する

システム開発の契約形態は、大きく分けて「準委任契約」「請負契約」の2種類があります。この選択を間違えると、プロジェクト途中で大きなトラブルになることがあります。

準委任契約(時間ベース)

開発者の作業時間に対して費用を支払う形態で、月額いくら、または時給いくらで計算されます。

向いているケース:

  • 「だいたいこういうものが欲しい」程度で、詳細は作りながら決めたい
  • 市場の反応を見ながら機能を追加・変更していきたい
  • アジャイル開発やMVP開発を行いたい

メリット: 仕様変更に柔軟に対応できる。開発の途中で方向転換しやすい。

注意点: 作業時間が長引くとコストも増える。完了時期が見えにくくなることも。

請負契約(成果物ベース)

完成品の納品に対して費用を支払う形態です。事前に仕様を明確にし、その通りのものが納品されることを約束する契約です。

向いているケース:

  • 要件が明確に固まっている
  • 社内システムのリプレースなど、現行システムという「正解」がある
  • 予算を事前に確定させたい

メリット: 総額が事前に決まるため、予算管理がしやすい。

注意点: 仕様変更のたびに追加費用と再見積もりが発生する。「契約書に書いてないから対応できない」というトラブルが起きやすい。

どちらを選ぶべきか

判断の基準はシンプルです。「要件がどの程度固まっているか」で決めてください。

  • 要件が7割以上固まっている → 請負契約が向いている
  • 要件が5割以下、または市場の反応を見ながら作りたい → 準委任契約が向いている

迷ったら準委任契約の方が安全です。なぜなら、最初から完璧な要件定義ができるプロジェクトは稀で、「作ってみたら違った」「使ってみたら新しいニーズが見つかった」ということは必ず起きるからです。

4. コミュニケーションの質を見極める

開発プロジェクトの成否を分ける最大の要因は、技術力ではなくコミュニケーションです。これは受託開発の現場に長く関わってきた実感です。

なぜコミュニケーションが最重要なのか

技術力が高くても、お客様の要望を正しく理解できなければ、的外れなものが出来上がります。逆に、技術的にはそこそこでも、お客様と密にコミュニケーションを取りながら進められる会社の方が、結果的に満足度の高いシステムが完成します。

よくある失敗パターンは:

  • 最初の打ち合わせでは感じが良かったのに、開発が始まったら連絡が途絶えた。 3ヶ月後に出てきたものが想像と全然違った。
  • 質問しても専門用語だらけの回答が返ってきて、結局よく分からないまま「お任せします」と言ってしまった。 完成後に「こうじゃなかった」となった。
  • 問題が起きたとき、報告が遅れた。 小さなバグが放置された結果、リリース直前に大きな手戻りが発生した。

初回打ち合わせで見るべきポイント

最初の打ち合わせが、その会社との今後の関係を最もよく表しています。以下の点に注目してください:

良いサイン:

  • 技術的な話を、経営者にも分かる言葉で説明してくれる
  • 「それはなぜ必要ですか?」とビジネスの背景を聞いてくれる
  • 「正直に言うと、ここはリスクがあります」と懸念点を率直に共有してくれる
  • 自社の過去の失敗事例も含めて、経験を共有してくれる

危険なサイン:

  • 専門用語を多用して、こちらが理解していなくても話を進める
  • すべてに「できます」と答え、リスクや課題に触れない
  • 打ち合わせの議事録やまとめを送ってこない
  • 営業担当と実際に開発する人が別で、開発者に会えない

話していて「この人たちとなら一緒にやれそう」と感じられるかどうか。 技術力はあとから判断できますが、コミュニケーションの質は最初の印象がそのまま続きます。

5. 「小さく始めて育てる」アプローチを提案してくれるか

一括発注の落とし穴

「全機能を最初から揃えたい」というお気持ちは理解できます。しかし、最初から大きなシステムを一括で発注するのは、最もリスクが高い方法です。

その理由は:

  1. 作ってみないと分からないことが多い。 ユーザーが実際に使ってみると、「この機能は不要だった」「こっちの方が必要だった」ということが必ず出てきます。
  2. 開発期間が長くなるほど、ビジネス環境が変わる。 1年かけて作ったシステムが完成した頃には、市場やビジネスの状況が変わっていることがあります。
  3. 全機能を一度に発注すると、途中で方向転換できない。 請負契約で全機能を発注した場合、途中で「やっぱりこうしたい」と言うと、大幅な追加費用が発生します。

MVP(Minimum Viable Product)という考え方

おすすめは、まず最小限の機能で作り、実際に使ってみてから改善を重ねるアプローチです。

具体的なイメージ:

  1. Phase 1(1〜3ヶ月): 最も重要な機能だけに絞って開発。実際に業務で使い始める。
  2. Phase 2(使い始めて1〜2ヶ月後): 実際に使って分かった改善点や追加機能を優先順位付けし、開発。
  3. Phase 3以降: ビジネスの成長に合わせて、段階的に機能を拡充。

このアプローチの最大のメリットは、「投資した分の効果を早い段階で実感できる」ことです。全機能が揃うまで1年待つのではなく、3ヶ月後には業務改善の効果を体感できます。

このアプローチを自ら提案してくれる開発会社は、お客様のビジネス成果を本気で考えている会社です。逆に、最初から大きな金額の一括見積もりしか出してこない会社は、開発者側の都合を優先している可能性があります。

なお、「独自システムの開発が必要か、それとも既存のクラウドツールで十分か」を判断するのが難しい場合もあります。DXの第一歩として、まずはクラウドツールの活用から始めるという選択肢もあります。

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まとめ:開発会社選びのチェックリスト

最後に、この記事のポイントをチェックリストとして整理します。開発会社を比較する際にご活用ください。

  • 要件が曖昧な段階でも相談に乗ってくれるか
  • 「なぜ作るのか」というビジネス背景を聞いてくれるか
  • 見積もりの前提条件が明確に書かれているか
  • 契約形態(準委任/請負)の違いを説明してくれるか
  • 専門用語を使わず、分かりやすく説明してくれるか
  • リスクや懸念点を正直に共有してくれるか
  • 小さく始めるアプローチを提案してくれるか
  • リリース後の保守・運用体制があるか
  • 実際に開発する人と直接話ができるか
  • 初回の相談が無料か

すべてに当てはまる必要はありませんが、半分以上当てはまらない場合は、他の会社も検討した方がよいかもしれません。

チェックリストを持って、まず相談してみませんか?

上のチェックリスト、いくつ当てはまる会社が見つかりそうでしょうか。

クレインテックは、代表の鶴田がシリコンバレー発のVMware Tanzu Labs(旧Pivotal Labs)で培った「小さく作って、使いながら育てる」開発手法をベースに、要件整理の段階からお客様と一緒に課題を整理しています。

チェックリストの各項目は、私たちが日々の開発で大切にしていることでもあります。

  • 要件が曖昧? そこからの相談を歓迎しています。「なぜ作るのか」から一緒に整理します
  • 見積もりの比較に困っている? 前提条件の読み方から丁寧にご説明します
  • いきなり大きな投資は不安? MVP開発で、まず3ヶ月で形にするアプローチをご提案します

初回のご相談は無料です(30分〜1時間程度)。「まだ何も決まっていない」段階でも構いません。お気軽にお問い合わせください。

よくある質問

システム開発を外注するとき、どの会社に頼めばいいですか?
見積もりの前提条件、契約形態(準委任/請負)の説明力、コミュニケーションの質、小さく始めるアプローチの提案力、リリース後の保守体制の5つのポイントで比較することをおすすめします。
システム開発の外注費用の相場はどれくらいですか?
システムの種類により大きく異なります。コーポレートサイト(CMS付き)で50万〜150万円、業務管理ツールで200万〜500万円、会員制Webサービスで300万〜800万円が目安です。
準委任契約と請負契約、どちらを選ぶべきですか?
要件が7割以上固まっている場合は請負契約、5割以下の場合や市場の反応を見ながら作りたい場合は準委任契約が向いています。迷ったら柔軟性のある準委任契約がおすすめです。
要件が決まっていなくても開発会社に相談できますか?
はい、むしろ要件が曖昧な段階からの相談を歓迎する会社を選ぶべきです。良い開発会社は「なぜ作るのか」というビジネス背景から一緒に整理してくれます。

まずは気軽にお話ししませんか?

「こんなことできる?」「費用感を知りたい」「まだ漠然としているけど相談したい」どんな段階でもお気軽にご相談ください。

クレインテックが一緒に考えます。
初回のご相談・お見積もりは無料です。

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